バセドウ病 甲状腺機能亢進症

バセドウ病とは?
甲状腺を刺激する「自己抗体」が体内で作られ、甲状腺ホルモン(代謝を司るホルモン)が必要以上に過剰分泌されてしまう病気です。20-40代の女性に多く発症しますが、男性にもみられます。常にジョギングをしているような「代謝が異常に高い状態」が続くのが特徴です。

主な症状
甲状腺が腫れる(首の付け根が太くなる)眼球が突出する
動悸、指の震え、異常に汗をかく、疲れやすい、体重減少、下痢、イライラ、不眠
(心臓が速く動きすぎてばててしまい心不全状態になることもあります)

原因
本来は異物を攻撃するはずの「免疫」が、自分の甲状腺を攻撃(刺激)してしまう「自己免疫疾患」の一種です。ストレス、過労、喫煙、遺伝的要因などが引き金になると考えられています。

検査と診断
血液検査 甲状腺ホルモン(FT3,FT4)の高値 TSH(刺激ホルモン)の低値、TRAb(自己抗体 抗TSH受容体抗体)の陽性
超音波検査 甲状腺の大きさや血流の状態、腫瘍の有無などを確認

主な治療法
1. 薬物療法(第一選択): 抗甲状腺薬(メルカゾールなど)を服用し、ホルモン合成を抑えます。
2. アイソトープ治療:放射線を出すヨウ素のカプセルを内服し、甲状腺の細胞を減らしてホルモン分泌を抑える治療です。内服薬で副作用がでた場合や、長期間治療しても寛解しない場合に選択されます。
多くの場合で将来的に甲状腺機能低下症に移行することが多いです。
3. 手術:甲状腺の一部または全部を摘出します。腫れが大きい場合や早期改善を望む場合に検討されます。術後は甲状腺ホルモン薬の補充が必要になる場合が多いです。

生活上の注意点
安静:数値が安定するまでは、激しい運動はさけてください。
禁煙:喫煙は「バセドウ病眼症」を悪化させる最大の要因です
定期受診:薬の副作用(白血球減少、肝機能障害)などを確認するため、初期はこまめな血液検査が必須

治療期間の目安
寛解状態になるまでの期間の目安は 最低で1.5~2年程度 平均して2~3年、場合によっては5年以上服薬を継続することも珍しくありません。FT3, FT4, TSHが正常化し、原因である自己抗体TRAbが陰性化した状態が続けば、寛解状態と判断します。
寛解率は30~50%程度とされており、休薬後に再発するケースもあります。